7月10日に投開票された参議院議員選挙で、県内未成年者の投票率が9月1日、41・81%と公表され、総務省が投票翌日に発表した全国未成年者投票率の概数45・45%を4%近く下回ったことが分かった。

 県内未成年者の投票率は、18歳が45・96%、19歳が37・59%。全国では18歳が51・17%、19歳が39・66%で、いずれも県が下回った。また、両年齢とも女性が2〜3%高かった。

 また、県全体の投票率は55・29%あった中、18、19歳とも50%に届かず、政治的関心が高まったとは言いがたい状況で、今後の啓発に課題が残る。

粉河高生は7割が一票

 参院選前、「18歳選挙権と地方自治」をテーマに、3年生21人を対象に政治経済の授業を行った粉河高校は、18歳投票率が69%と高い数字を残した。

 3回の連続授業で、「何をすれば夢が実現する社会になるか」を話し合い、自分たちの意見を元に、参院選立候補予定者への質問状を作成。選挙前に行われた公開討論会で活用された。

 同校で選挙権があった61人中69%にあたる42人が実際に投票に行き、選挙権がなかった163人中70%の114人が「選挙権があれば行った」と回答した。

 担当した横出加津彦教諭は「投票率は県内の平均よりもかなり高かった。今回は初めての18歳選挙で注目されたが、これからも政治について考える雰囲気をつくっていきたい」と意欲を見せている。

(ニュース和歌山2016年9月10日号掲載)