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 開智中学校(和歌山市直川)の玄関前にある2本のカエデの木に12月7日、イルミネーションがともった。

 このうち1本は、アメリカのウィスコンシン州から同校に留学していたジャクリン・シャーマンさんが、1996年に在学の記念と友情の証に植樹した。20年を経て苗木だったカエデは6㍍に育ち、秋になると、黄色や赤色に色づき、登下校する生徒たちの目を楽しませている。

 同校はこの木を、「フレンドシップツリー『また明日』」と名付け、生徒たちに木が育つ経緯を伝え、安全な登下校を見守る灯とするため、イルミネーションで飾ることにした。これに合わせ、植樹したシャーマンさんに木の写真を送ったところ、「私の人生の中で最も特別な1年だった。忘れがたい想い出、そして1年と友情は私の宝物です」とのメッセージが届いた。中村恭子教頭は「木を植えたのは開校3年目で、学校の国際交流の出発点です。それが今に続いていることを生徒たちに知ってほしい。また、下校する生徒たちを『また明日』と温かく見送る灯になれば」と望む。

 7日の点灯式は日が暮れるとともに開催。音楽部とアカペラ部が校歌と『ふるさと』を演奏し、イルミネーションを点灯した。生徒会長の田村誠祥さん(2年)は「今、こうして点灯できるのは先輩たちのお陰です。少し暗かったので、夜になると自動的につき、明るくなってよかった」。齋藤零さん(同)は「黄色い灯りでとても雰囲気がよくなりました。クラブで遅くなる友だちは喜んでいます。毎年、設置されたらうれしい」と話していた。イルミネーションは来春までともす予定。

写真=生徒の下校を見送る灯

(ニュース和歌山2015年12月26日号掲載)