ヨーヨーパフォーマー KENTOさん

 軽快な日本語ラップに合わせ、指先の素早い動きで自由自在にヨーヨーを操るのは、海南市のKENTO(東垣内健人)さん(20)だ。和歌山市のクラブハウスで開かれるイベントに数多く出演し、磨いた技と音楽が融合した舞台で注目を集めるヨーヨーパフォーマー。「だれでも1度は遊んだことがあるおもちゃですが、自分にとっては自己表現の一つ。世代を超えて上がる歓声が原動力です」と笑顔を見せる。

 ヨーヨーを始めたのは10歳。当時好きだったマンガ雑誌がきっかけだった。先輩パフォーマーやインターネットの動画を見て技を習得し、15歳の時、地元の祭で初舞台に立った。「人見知りな性格がコンプレックスでした。自分を変えてくれたのがヨーヨーです」

 1月にJR和歌山駅前で路上パフォーマンスをスタートさせ、度胸も身についた。現在はライブ出演と並行し、仲間と定期的に和歌山市や岩出市の介護施設、保育所を訪問する。親しみを持ってもらえるよう、演歌やアニメの主題歌を編曲した音楽を使う。

 得意技はヨーヨーのくぼみに指先を当て、こまのように回し続ける「トップオン」、ヨーヨーを地面と水平に傾かせたまま技を行う「ホリゾンタル」。ヒップポップに合わせ、大技をクールに決める。

 幼いころは体が弱く、病院通いを経験した。将来は看護師になり、小児科病棟で披露したいと夢見る。「ヨーヨーがコミュニケーションになることを身を持って学んできた。夢中になれる環境に感謝し、恩返ししていきたい」と話している。

 3月28日㊐午後2時半、和歌山市北桶屋町の本町公園で開かれるイベント「あなたがピカソ」に出演。詳細はインスタグラム(kento_keyspot)。

写真=軸に鋼鉄の玉が入ったヨーヨーで技を魅せる

(ニュース和歌山/2021年3月20日更新)