1歳8ヵ月の娘と近所を散歩することがある。歩き始めてからまだ半年ほどで、目に飛び込んでくる世界が楽しいらしく、あちこちで立ち止まっては、観察したり指をさしたり▼ある日、幹線道路の交差点で信号待ちをしているとき、飛び出さないように抱っこしようとしゃがんだ。すると、目の前を走る車の威圧感に気がついた。いつもの目の高さから見る景色とはまるで違う迫力。軽自動車ですら大きく感じ、勢いよく走る車体にぶつかればひとたまりもないと感じた▼普段歩道を歩いていると目に付くのが、信号無視。子どもたちが信号待ちをしている目の前を、「車が来ないから」と渡る大人が少なくない。数十秒も待てないくらい急いでいるのかと驚く▼好奇心おう盛な娘は、目に入る光景から様々なことを学びとる。交通ルールだけでなく、それを守るためのモラルやマナーも身につけてほしい。子ども目線から見える世界でも安心して出かけられるよう、社会の一員として交通マナーを心掛けたい。 (林)

(ニュース和歌山2016年5月28日号掲載)