city 和歌山市の文化向上に功績をあげた個人や団体を表彰する市文化表彰。今年度は文化賞に書家の名手隆子さん(号=朱舟)、文化功労賞は長唄奏者の兵谷晶子さんとフラメンコ舞踊家の森久美子さん、文化奨励賞はヴァイオリニストの北島佳奈さん、雑賀孫市でまちおこしに励む孫市の会が選ばれた。

 名手さんは今年度、県文化功労賞とダブル受賞を果たした。全国規模の展覧会で入賞を重ね、近年は漢字とかなを調和させた作品を発表する。高校や和歌山大学で長年教べんをとり、1997年に書道グループ「朱睦会」を発足させた。後進の指導に当たり、かな書道の美しさを次世代へ伝えている。

 文化功労賞の兵谷さんは杵屋栄七珠(きねやえなじゅ)の名で長唄の研さんに励む。全国の舞台に出演するかたわら、地元での演奏やボランティア活動を行い、伝統文化の普及に努める。

 森さんは本場スペインで修業したのち、和歌山を拠点に舞踊家として活躍している。和楽器やイリュージョンなどを取り入れた創作作品を国内外で精力的に発表。2001年に和歌山フラメンコ協会を設立し、地元でのフラメンコ文化の発展を図る。

(ニュース和歌山2016年11月23日号掲載)