衆院選から約1ヵ月です。第2次岸田内閣が発足し、野党第1党の立憲民主党は執行部が交代。当面の政治体制が固まりました。

 先般の衆院選。投票に行かれましたか? 全国の投票率は55・93%で、戦後3番目の低さでした。戦後最低は2014年の52・66%。そこからは微増傾向です。最近の投票率が高い選挙は、郵政解散が話題になった05年で67・51%。旧民主党が政権交代を果たした09年が69・28%です。近々の選挙を見る限り、何か大きな争点が明確化する選挙には関心が高まって、投票率が上がったと推察できるでしょう。

 和歌山県内を見てみます。今回は58・24%でした。投票率は全国の流れと同じく増加傾向。前回17年の52・96%と比較すると5ポイント以上増加しました。とは言え、まだ約4割にあたる約33万4千人が棄権しています。

 今回、大きな変化もありました。10代の投票率が全体平均よりも高まったことです。45・22%で、前回の36・74%と比べ、8ポイント以上増えています。詳しく見ますと、今回、18歳は54・92%、19歳が34・63%。年齢で違いが大きいです。19歳は進学する時に住民票を動かさず、居住地と選挙区が離れてしまったことで投票しないのではないかと推察できます。まだ半数が棄権しているので、主権者教育や、居住地から離れたところでも投票できる「不在者投票」の周知が望まれます。

 選挙前、「必ず投票に行く」という学生も多く、関心は高かったようです。「政治教育に消極的だ」や「政治について関心のある大人はそう多くはない」といった意見もありました。問われているのは大人の振る舞いかもしれません。

 我が師は「生活の延長に経済があり、経済の延長に政治がある」と説きました。生活と政治はつながっていることを、コロナ禍によって改めて感じました。コロナ禍で若者の生活も一変。多感な若者世代はなおさら再認識したことでしょう。

 次の国政選挙は衆院の解散がない限り、来年夏の参院選。また次回の衆院選では「10増10減」により、県内の小選挙区数は3から2に減少予定です。多くの県民の声を届けるためにも、やっぱり選挙に行きましょう!

和歌山大学准教授 西川 一弘(第2土曜担当)

(ニュース和歌山/2021年12月11日更新)