怖さ:3
家の妖怪
出没地域:田辺市本宮町

 本宮に残る話。貧乏ばかりしている男が逃げようとして荷物をまとめていた。土間の方で気配がするのでふと見ると、顔色の悪い痩せこけた爺が荷造りをしていた。これは貧乏神で、男について行くため、せっせと荷を造っていたのだ。これではどこまで逃げても貧乏神につきまとわれると、逃げるのをあきらめて、一生懸命に働いた。働けば働くほどに男は裕福になる。ある夜、貧乏神がまた荷造りをしていた。今度はその家が金持ちになったのでいられなくなり、出て行くために荷を造っていたのだった。

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 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山/2018年6月9日更新)