怖さ:2
川の妖怪
出没地域:有田川町

 昔、ある男が薪を馬の背中にのせて川を渡る途中、急に馬が動かなくなった。不思議に思っていると、小さな子供のようなものが馬の尻尾にぶら下がっている。「こいつがガランボだな」と、鍬を振り上げ追い払った。家に帰ると、まだ尻尾になにやら付いている。良く見れば、それは猿の手とそっくりの腕。その夜、ガランボがやってきて、「腕を返してほしい」という。男が悪さをしないと約束させて、腕を返すと、ガランボはどんな傷をも治す妙薬の製法を教えた。男はその薬を1つ20文で売って、大金持ちになった。

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(ニュース和歌山/2019年7月13日更新)